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調教施設について

競馬の基礎知識というテーマで、今回は「調教施設」についてまとめてみました。

競馬予想をする上でも最終追い切りや調整過程の情報を集めるにあたって、
どういった調教施設やコースを利用しているのかを知っておくだけでも
差が出ると思います。

競走馬をレースで勝たせるためには、
日ごろからトレーニングする必要があります。

人間でもプロのスポーツ選手なら
種目や競技ごとに専用のトレーニング施設があるように、
競走馬においてもトレーニングを専用施設で
トレーニングを積み重ねてレースに出走します。

競馬界においては、大きく分けると2ヶ所で
競走馬のトレーニングが行われています。
今回は、その2ヶ所のトレーニングセンターについてご紹介します。

目次

美浦(みほ)トレーニングセンター

美浦トレーニングセンターは、
北関東の茨城県稲敷郡美浦村に所在する競走馬のトレーニングセンターです。

完成したのは1977年末で、
この後に説明する栗東(りっとう)トレーニングセンターよりも遅れて完成しました。

トレーニングセンターは単純に競走馬をトレーニングする施設ではなく、
美浦と栗東のどちらにも関係者が生活することができる施設があります。

この美浦に在籍している厩舎に所属する
競走馬のことを「関東馬」と呼んだりもします。

1970年代~1980年代前半までは
圧倒的に美浦の競走馬(関東馬)が有利な状況でした。

シンザンやシンボリルドルフといった多数の名馬を輩出したのも、
この美浦トレーニングセンターです。

しかし、1988年ごろより長きに渡って低迷を続け、
名馬を輩出することができませんでした。

その理由は栗東よりも坂路の導入が遅れたことによると考えられています。

一時期は日本ダービーや有馬記念、ジャパンカップといった
ビッグレースのほとんどが栗東所属の馬(関西馬)によって勝利してきました。

ここ数年は再び関東馬も巻き返しており、
牡馬クラシック2冠馬のドゥラメンテやマイル王者のモーリス、
天皇賞馬フェノーメノといった一流馬が関東・美浦から輩出しており、
栗東との差はほとんどなくなったと言えるでしょう。

栗東トレーニングセンター

栗東トレーニングセンターは、
近畿地方の滋賀県栗東市に所在するトレーニングセンターです。
単純に栗東と呼ばれることもあります。

1969年には開場しており、
美浦よりひと足早く調教が開始されました。

ディープインパクトやナリタブライアンなど、
多くの名馬を輩出しました。

坂路の導入が早かったため、
このことが成績向上の理由だと言われています。

また、坂路調教によって鍛えられた競走馬の代名詞として、
ミホノブルボンという馬は過酷な坂路トレーニングを行いG1制覇まで
上り詰めた「坂路の申し子」と呼ばれていました。

共通設備

美浦・栗東の両方共に、芝、ダート、ウッドチップ、坂路、ポリトラックのコースがあります。

その他には、プールやウォーミングアップ用の馬場も設置されています。

ウッドチップは脚に負担が少ないコースと言われており、
怪我から復帰したばかりの馬や連戦が続いていて
ハードなトレーニングができない馬向けに使用される傾向にあります。

また、ダートコースも比較的、
脚に負担がかかりにくいとされています。

芝コースはレースと同じような芝生を使ったコースですので、
実践向きのトレーニングができるコースです。

そして坂路コースですが、坂路コースに敷かれているのはウッドチップなので比較的、
脚への負担はかかりにくいコースとなっています。
一方で、その名の通り傾斜が付いているコースなので、
無理なく競走馬に負荷がかけられるコースとされており、
普段のトレーニングからレース前の調整まで幅広く使用されているコースと言えます。

どのコースでどのくらいの距離をどのくらいのスピードで走るかによっても大きく異なり、
その辺りをトレーニングメニューを決めるのが競走馬を管理する調教師の重要な仕事となります。

調教師のトレーニング方針によって頻繁に使われるコースや普段は使われないコースなど様々です。

特にレース直前に行われる最終追い切りでどのコースをどのくらいのタイムで走ったかは
レースの予想をする上でも重要な要素とされています。

まとめ

現在では関東と関西でトレーニング施設の設備はほとんど変わらない状況ですので、
一概に関東馬と関西馬での良し悪しは付きにくくなりました。

関東と関西の違いと言えば、
実際に開催される競馬場からどのくらいの距離をかけて輸送するかがポイントとされているため、
それ以外はほとんど優劣つけ難い状況です。

それだけ日本競馬全体のレベルが上がっているということでもありますので、
今後も関東馬、関西馬問わずスターホースが誕生するのを楽しみにしたいところですね。

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この記事を書いた人

競馬観戦2002年〜馬券2009年〜
生涯収支は確実にマイナスも単複馬券を運用した2014年と2023年は年間収支プラスを達成。
このブログでは馬券の運用状況や騎手の騎乗内容解説を中心とした単複馬券の備忘録を書いていきます。

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