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28日(日)京都10Rのクリストフ・ルメール神騎乗をじっくり解説

1月の競馬が終了した。
年間収支はマイナスだが、序盤でマイルールとは違った騎手の馬券購入(投資)してしまったのが大失敗。
すぐに修正した結果、収支は改善している。
この感じなら2月の東京・京都開催で年間収支プラス転換できそう。
中でも先日の日曜日は単複馬券を的中でき、収支が大幅に改善した。

単複馬券は単勝と複勝の組み合わせ
Twitterでは何度もツイートしており、このブログでも書いているが、セットで買うことに意味がある
中には単勝だけ、複勝だけ、という買い方を推奨する人もいるかもしれないが、私は絶対に単勝と複勝のセット=単複馬券が重要であると考えている。
理由はいくつかあるが、複勝は保険ではなく利益の積み重ねだと理解できると収支は改善するはずだ。
その中で単勝が的中できると大きなリターンとなる。
私のルールは単勝オッズ3倍以上を条件に馬券購入(投資)するから、的中=それなりのリターンが見込める。

今回はその成功事例を共有しておきたいが、それに加えて超一流騎手であるクリストフ・ルメールの「神騎乗」をじっくりとみていきたい。

目次

1月28日(日)京都10R 八坂S サスツルギ号(1着)

芝2200m外回りの3勝クラスで、12頭立てだが混戦模様で単勝オッズは割れていた。
ずっとサスツルギ(ルメール)が1番人気だったが、直前でオッズが変わって最終的には2番人気となった。

私の予想はこちらの通り。

結果は見事に勝ち切って単勝430円・複勝170円を的中できた。
しかも、ここは普段単勝5,000円複勝10,000円買うところを、それぞれ倍の金額にした。
私のルールで「金額を大幅に増やす=勝負レースは設けない」ようにしているが、ワンパターンだとリターンも限界があるから、単勝10,000円複勝20,000円という買い方はOKとしている。

今回はそのパターン、増額投資判断が功を奏した。

こうした的中があれば収支は大幅に改善するから、諦めずに淡々と馬券購入(投資)を続けるしかない。

もしいま年間収支がマイナスで悩んでいる、落ち込んでいる人も諦めないで欲しい。
もちろん自分が決めた予算を超えて、生活費の一部を充てるなんてことはダメだ。
株式投資もそうだが、自己資金はあくまでも余剰資金で。
それができないなら、投資より先にやるべきことがある。
しっかり仕事をしてお金を稼いでほしい。

少し話は逸れたが、結果だけみれば数ある的中の一つかもしれない。
だが今回は、その内容も素晴らしかった。

印象が薄いルメールのイン突き

「イン突き」とは最後の直線、勝負所で内側(インコース)に進路を取ること。
概ね内枠の馬が道中もインコース(内ラチ沿い)をキープして、直線でもそのままインコースを進むか、内外微妙なところから内側を選択(判断)して差し脚を伸ばすといったケースがみられる。

騎手で言えば岩田康誠が得意で、今年の京都金杯も見事なイン突きでコレペティトールを勝利に導いた。

イン突きのメリットは、もともと道中インコースで距離のロスを最小限にしながら、直線でも外に振ることなく走れること。
もしくは外を走っていた馬が内側に進路を切り替えるケースもある。
簡単に言えば他の馬より最短距離でゴールへ進める可能性が高い。
デメリットは、外側に比べて進路が開くかどうか分からないこと。
逃げていない限り前に馬がいて進路が開かず、脚を余して負けるパターンは枚挙にいとまがない。
もちろん外を選んでも他の馬の兼ね合いで進路が開かないことも多々あるから一概に良し悪しは言えないが、いずれにしても騎手の咄嗟の判断が功を奏して勝ったケースは総じて「イン突き成功」と言う。

多用すればリスクもあるだけに、イン突きが得意な印象は前述の通り岩田康誠くらいしか浮かばないが、ルメール騎手がイン突きする印象はほとんどない。
(外側から先頭に立って最後に内ラチ沿いを進むことはあるが)

荒れていた京都の芝馬場

年始から開催している京都競馬場だが、関東は1回中山から1回東京に舞台が変わった一方で、関西は2回京都と継続している。
前の週は不良馬場になるほど天候悪化があり、芝コースは荒れていた。
前日の28日(土)の時点で多くの騎手が内側を開けて外々に進路を確保していた。
それだけのコースロスがあっても、荒れた箇所では伸びず、まだ状態が良い外を選択したほうが伸びる、というわけだ。

最後方待機から外に出す気配もなく

そして当該レース。
実際のレース映像とパトロールビデオを引用しながら解説したい。

スタートは遅く、位置取りは最後方となった。

12頭立ての2200mだから慌てる必要もなく、最後方とはいえ馬群も固まっていたから私も焦りはなかった。

3コーナー手前でも、この通り最後方。

しかし、勝負所の4コーナー手前、坂を下り切っても、まだクリストフは外に出す気配がなかった。
残り600m手前でも、まだ最後方かつ内側にいる。
これはマズイ、と正直思った。

4コーナーを回るところで、ようやく外側に進路を確保する動きがみられた。
ここからどう捌いてくるか。
一段になってるから、進路さえあれば差し切れる射程圏内にはあると思っていた。

しかし、驚くことに直線の入り口では再びインコースに進路を取ったのだ。
この瞬間、鳥肌が立った
最内枠(白い帽子)の馬ですら外に行こうとしている中で、ただひとり、迷わずインコースを選んでいる。

進路は確保できた。
あとは追うだけだったが、馬もクリストフの判断に応えるようにグングン加速して伸びていき、残り200mあたりで先頭に立った。
これなら複勝は間違いないと確信した。
あとは勝ち切れるかどうかだが、若干抜け出しが早かったか、その外にいる黒い帽子の2番が迫ってくる。

万事休す。だがよくやった。
これが率直な思い。
ゴール直前で止めた以下の画像をみると、ここがゴールだったら差されている。
しかし、この次の一歩でクビの上げ下げが入れ替わり、勝ち切ったのだ。
もちろん、その次の上げ下げなら負けているし、あと数メートルゴール板が後だったら、脚色的に外の馬が差していた。

本当にこのゴール板ピッタリ、クビの「下げ」で先着した。
さすがに最後の最後は騎手でもコントロールできない。
馬の走るリズムやクビの動きを変えることなどできないから、最後は神頼み。
だからこそ、それも含めて「神騎乗」だったといえる。

ずっと馬場の良い所を走っていた

実はこのレース、パトロールビデオで見ると格段に分かりやすい。
パトロールビデオは中継とは違った視点だから基本的にはそこまで面白くないのだが、このレースに関してはパトロールビデオの方が断然面白い。

これは向こう正面だが、実はここでもクリストフは馬場の良い所(青枠で囲った、緑色が濃い箇所)を選んで走らせている。
先ほど書いた「4コーナーで外側に出そうとしていた」アクションも、実は外側に出すのではなく、単純にその時通ったコースの中で馬場状態の良い所を選んだだけ、と思われる。

そして最後の直線は圧巻。

中継の映像だと奥行きが分からないが、これほど内外で開いていたのだ。
クリストフが選択した内ラチ沿い1頭分は、最後の直線ともなれば通る馬も減るから、まだ緑色が濃いことも分かる。
前述の通り、前日から内を避けて外々を回る騎手が多かったことからも、若干だが最内の芝はダメージが減っていた可能性も高い。

準メインでの判断力に価値がある

これほどのレースを準メイン(10R)で観られるとは思わなかった。

それでいて前述の通り単複馬券を買っている本命馬だから興奮しないわけがない。

私は、ここで改めてルメール騎手のすばらしさを実感した。
例えば、これがG1や重賞、メインレースなら分かる。
特にG1レースともなれば、騎手は1レース開始前の朝から馬場に立ち入り、馬場状態をチェックする。
要するに騎手も気合いが入っていて、少しでも勝つ可能性を上げるためには当然の行動といえる。

クリストフがこの日、自分の足で馬場状態のチェックを行なったか、あるいはいつも行なっているかは分からないが、要するに「何でもない普通のレース」で、ここまで馬場状態を読み切った騎乗ができるのだから脱帽だ。

当たり前だが、いくら自分の足でチェックしたところで、実際のレースで自分が思い描くコース取り、位置取りができるとも限らない。

すべてが重なったことで今回の勝利につながった。

単複馬券の魅力を実感

これも何度か書いているが、単複馬券の魅力は本命馬一頭に集中してレース観戦できる。

2頭以上の馬を買うと、どうしても最後の直線では目が泳いでしまう。

今回のレースも、たとえルメール騎手から他の馬を買ってたとして、初見ではイン突きしたことが印象に残らないかもしれない。
結果として勝利して、リプレイや録画を見直して、改めて気付く可能性もある。

だが私はクリストフしか見ていなかったから、リアルタイムで観ていた中継の時点で鳥肌が立った。

今回の分析もすぐに文章と使用したい映像が閃いた。
(実際の執筆は翌日になったが、内容はスラスラと出てきた)

このように分析の効率化にも役立つのが単複馬券の魅力だ。

そして何より、マイルールにも書いた通り「買う騎手」もしっかり選ばなければいけない。

間違っても二流三流騎手に大事な資金を投じてはいけない。

逆に言えば、少し自分の馬券の調子が悪くても、一流騎手を買っておけば、自然と調子が戻ってくるのだ。
これがブレてしまうと、今回のようなせっかくのチャンスも台無しになる。
Twitterでも「やっぱりルメールは凄い」とか「サスツルギは完全に消していた」という声もあった。
そういった声をみると余計に自分の判断が正しかったと自信が持てる。

このようなチャンスを取れるか取れないかで、今後の収支も変わってくる。
まさに好循環になっていくか、負のスパイラルに陥るか。
この辺りは私も昨年、嫌と言うほど「かみ合わない負のスパイラル」を経験したからこそ、今回の的中の重みを感じている。

そう、私は何物でもない。

競馬の専門家でも予想屋でもない。

勝てる騎手、一流騎手に託しておけばいいのだ。

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この記事を書いた人

競馬観戦2002年〜馬券2009年〜
生涯収支は確実にマイナスも単複馬券を運用した2014年と2023年は年間収支プラスを達成。
このブログでは馬券の運用状況や騎手の騎乗内容解説を中心とした単複馬券の備忘録を書いていきます。

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